20年程前に、ある骨董商から「自動車用ヘッドランプにもウランガラスがあるらしい」という連絡があり、英国で探して頂いたのがこの品です。1920年代の英国NOTEK社製で、紫外線を当てると綺麗な緑色蛍光が出るので、純正ウランガラスであることを保証します(画像2)。ガラス面の上部に「NOTEK」(画像5)、下部に「FOG MASTER」(画像6)と浮き彫りがしてあるので、自動車のフォッグランプです。裏の金属板に「Made in England」(画像7)と彫ってあります。なお、本品の類似品が岡山県の「妖精の森ガラス美術館」で展示されており、貴重な品であるのは間違いありません。
やや楕円形で、横幅22cm、重さ1.8kgと大きく、前面のガラスが厚さ0.5~1cm位の黄色いウランガラスです(画像8)。蒸気機関車(SL)用の前照灯を製造していた小糸製作所によると「ウランガラスを使うと、短波長の光がカットされ、透過力に優れている」ということなので、英国のように霧が多い国では、ぴったりの品だったのでしょう。当時の英国製自動車に取り付けた想像図を添付します(画像9)。ガラスはいわゆるフレネルレンズで、光源の光を前方へ直進させるための凹凸が施されています。
SLの前照灯は反射鏡がウランガラスでしたが、英国の自動車のフォッグライトは前面のガラス部分がウランガラスで、反射鏡は金属です。ウランガラス製フォッグライトは日本では製造されておらず、英国NOTEK社の独自製品のようです。裏側はステンレスのようで(ネジ以外に)錆びは見当たりませんが、微小な凹み等があります。ネジは外せそうな気がしますが、壊れるといけないので、現状渡しです(画像10の赤丸箇所)。
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